古物商として自動車売買を行う際に求められる実務経験とは?

中古車販売店での勤務経験がない未経験者が、これから古物商許可を取得して中古車の売買ビジネスを始める場合、どのような点に注意すればよいでしょうか?

そこでこの記事では古物商として自動車を扱う際に求められる実務経験とは何か、そして実務経験がない場合にどう対処すべきかについて解説していきます。

目次

車を扱う古物商=自動車商

自動車商とは?

古物商は申請時に「主に取り扱う品目」を選択する必要があります。全部で13種類あり、車を扱う場合は「自動車」を選択します。

「自動車」を選択した場合、古物商の中でも「自動車商」と呼ばれます。この「〇〇商」という名称は、許可取得後に必要となる古物商プレートに反映されます。

自動車商の申請で求められる実務経験は努力義務

自動車商には実務経験が求められる

自動車商には、法令により不正な自動車の改造などを見抜く知識や能力が求められます。

第十三条

3 古物商又は古物市場主は、管理者に、取り扱う古物が不正品であるかどうかを判断するために必要なものとして国家公安委員会規則で定める知識、技術又は経験を得させるよう努めなければならない。

古物営業法

第十四条

法第十三条第三項の国家公安委員会規則で定める知識、技術又は経験は、自動車、自動二輪車又は原動機付自転車を取り扱う営業所又は古物市場の管理者については、不正品の疑いがある自動車、自動二輪車又は原動機付自転車の車体、車台番号打刻部分等における改造等の有無並びに改造等がある場合にはその態様及び程度を判定するために必要とされる知識、技術又は経験であって、当該知識、技術又は経験を必要とする古物営業の業務に三年以上従事した者が通常有し、一般社団法人又は一般財団法人その他の団体が行う講習の受講その他の方法により得ることができるものとする。

古物営業法施行規則

そして、その能力を持っていることの目安とされているのが「実務経験が3年以上あること」です。

実務経験は必須ではない

ただし、求められるとはいっても厳密に言えば努力義務であって、義務ではありません。努力義務とは「あればより望ましい」というニュアンスです。

そのため、実務経験3年以上はあくまでも目安に過ぎません。仮に3年に満たない場合でも申請は可能です。実際に能力を備えているかどうかが、実務経験の年数よりも重要だと言えます。

自動車商に実務経験が求められる理由

取引金額が大きいから

自動車は、書籍などの他の品目よりも取引金額が大きいジャンルです。また、盗難発生時の被害額も大きくなることから、窃盗犯のターゲットになりやすいと言えます。

そのため、中古車を扱う古物商には、犯罪抑止の意味合いも含めて通常の古物商以上に高いレベルの能力が求められます

実務経験が必要なのは誰?

申請者ではなく管理者

古物商許可を取得するためには、営業所に管理者を配置する必要があります。自動車商においては、実務経験が「管理者」には求められますが、「申請者」には求められません。そのため、申請者に実務経験がなくても、経験のある者を管理者にすることができれば問題はないでしょう。

ただし、申請者が管理者を兼任する場合(申請者=管理者の場合)、当然ながら申請者本人に実務経験が求められることになります。

自動車商の申請を実務経験なしで行うとどうなるか?

実務経験がないと申請が困難

実務経験はあくまでも努力義務であり、申請に必須の要件ではありません。しかしながら、実際に実務経験なしだと申請が困難になる可能性があります。

警察の担当官から質問を受けるケース

実務経験なしで自動車商の古物商許可を申請する者に対して、申請時に警察官から「どうやって不正品を判別するのか」といった質問をされる可能性があります。

うまく答えられない場合は「実務経験のある人を用意してきてください」といった理由付けで申請を受理してもらえない可能性も出てきます。

実務経験がない場合は講習を受ける

各都道府県のJUが行う講習

実務経験がない場合は、各種団体による講習を受けることが考えられます。

例えば一般社団法人日本中古自動車販売教会連合会(JU)の傘下組織(JU東京・JU神奈川など)で講習が実施されています。

このような講習を受けることで、不正品の判断能力や知識を身につけることができます。また、申請時に警察署の担当官から実務経験について質問された際に「JU〇〇の講習を受けました」と回答することで問題なしと判断される可能性も高いでしょう。

講習を受けようと思う場合は、お近くのJUに問い合わせてみましょう。

まとめ

  • 自動車商として古物商許可を新規取得する場合は実務経験が求められる
  • 自動車商における実務経験とは「不正が疑われる自動車の車体・ナンバー等の改造の有無や程度を判定できる知識・技術・経験」
  • 不正な自動車を見抜く力があるかどうかの目安が「実務経験3年以上」
  • 実務経験がない場合はJU等が行う講習を活用し、申請時の警察官からの質問にも答えられるようにする

古物商許可申請でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

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